メダル121個のアメリカを支えた医師団。
ついにリオのオリンピックが閉会し東京にバトンが渡されました。
日本チームのメダルも41個の大奮闘でしたが、何とアメリカチームは121個!!
強烈な強さで圧倒的一位。世界トップのアスリートが最も在籍する国という事です。さてそんなアメリカチームが残した偉大な功績は実はメダル数だけではありませんでした。
人類史上の歴史に残る偉大な決断をしてリオ五輪に参戦していたのです。
今回アメリカ、オリンピックチームはスポーツカイロプラクターを医療主任として医療チームのトップに掲げての医師団を同行したのです。
これはカイロプラクティックを知らない方には全く理解ができない内容でしょう。
チームに『カイロプラクティックが引率した』とか『連れて行ってもらった』と勘違いされる事もありますが、これは全く事情が違います。
日本でも鍼灸、マッサージ、トレーナー、柔道整復師などの医師以外の医療従事者が引率した話は聞きますが、『引率』ではなく医療の主任とは全ての医師の長として医師(MD)の代わりトップに立つことを意味するのです。
スポーツ カイロプラクティック(DC)が 整形外科などの医師(MD)の上に立ちオリンピックの医療を引っ張る時代が来るとは誰が想像したでしょうか?
日本では想像もつきませんが、現在のアメリカでこれくらいスポーツカイロは力を持ち医療現場で認められて来ています。 しかし残念ながら一般的なカイロプラクティック(DC)が認められたのかと言えばそうではなく、一部のスポーツカイロ(CCSP、DACBSP)が認められたと私は解釈しています。
アメリカを始めとした英語圏のソーシャルメデイアではこの件について様々のDCが喜びの声で記事やブログを書いています。
『カイロは神経学の専門だからアスリートのパフォーマンスが出て当然だ』
『背骨の動きとスポーツは関係がある』
『骨盤が動かなければ体の安定感がでない』
どれもカイロプラクター達のコメントで喜びがある事は間違いありません。
しかしながら記事を読めば読むほどカイロプラクティックとスポーツカイロの温度差を感じずにはいられず、この業界でコメントできる数少ない日本人として、少しでも多くの医療関係者に事実を伝えたいと思い今回の記事を書いています。
ではなぜ私の意見は偏りが少なく、スポーツカイロとオリンピック医療について公平な判断ができるといえるのか。そんな事はもちろん言い切れませんしこれも私の意見です。
しかしながら、アメリカのスポートカイロ業界は私と大学からの友人達の多くが所属する団体であり、毎年のコンベンションはほとんど仲間の同窓会の様なイベント。全米オリンピックに関連するスポーツカイロドクターの多くは友人達で、今回も前回もオリンピックに同行するドクター達ほぼ全員が仲間達なのです。アメリカの大学を卒業した日本のDCや、アメリカで開業している一般のアメリカ人DCに比べ私の方が内部情報には多少詳しいはずです。またオリンピック関係DCの8割は私の母校であるSCUHS(南カリフォルニア健康科学大学)の卒業生なので彼らとはカイロプラクティックについての考え方なども非常に共感することができるのです。
さて、今回スポーツカイロがこの立場に抜擢された理由ですが単純に
医学的な診断に基づいてできる限り手術、注射以外の治療法を行なうことです。
結果として医療費は下がる、回復も早い、体の機能性を治す事ができれば怪我の再発も防げることにつながります。ついでに手技治療は副作用がなくメンテナンスも可能ですし、パフォーマンスを上げる事も証明されています。
つまり今まで医師(MD)がしてきた事と同様に医学的な診断を行うのですがマネージメント、処置、治療が違うとの事でこの地位に抜擢されたのです。
何よりも一般のカイロプラクティックを学んだだけならではスポーツ障害の診断は難しいでしょう。トップのスポーツカイロドクターを排出し続ける私達の学校でさえ一般的なスポーツ障害しか学ぶ事はありませんでした。比較的新しい教育を受けた私ですら最新のスポーツ障害に対しての診断力、マネージメント方法は卒業後の専門のトレーニングやオリンピックセンターの仲間から学ぶ必要があったのです。
これは学校レベルの教育ではとてもスポーツの現場で活躍できる知識は学べない事を意味します。特殊な教育を受ける必要があるのです。
これは学校レベルの教育ではとてもスポーツの現場で活躍できる知識は学べない事を意味します。特殊な教育を受ける必要があるのです。
当然ですがスポーツドクター(医師)や体の部位に特化した整形外科医(MD)達は最高の診断力を持ちます。肩の怪我に対して肩専門の整形外科医よりも知識を持つドクターはいないでしょう。しかしスポーツカイロもそれに近い診断が現場でできなければこの地位は獲得できない事は言うまでもありません。
医学の共通言語が使えなければ医師(MD)に認められる事は無いのです。
昔ながらの独自のカイロ哲学、カイロ世界観で医学、医師もオリンピック委員会も説得できないのです。
治療に関して少し触れると軟部組織の適確な治療、リハビリができずにアスリートの治療など不可能です。一般的な背骨の矯正主軸、医学的な診断を無視したカイロプラクティック的診断ではこの任務は務まらないのです。
残念ながらこんな臨床は昔のカイロプラクティックからしてみると
『西洋医者のマネカイロ』としか見えないでしょう。
実際にカイロの独自性、哲学が無いなどの話もよく聞きます。
『カイロプラクティック』をしたくないのならカイロプラクター(DC)でなく西洋医(MD)になれば良いとの話を実際にされるDCは日本だけではなく、アメリカにも少なからず存在します。
嬉しいニュースですが、同時にアメリカのスポーツカイロと昔ながらのカイロプラクティックがどれくらい温度差があり、診察、診断力、そもそもの診察内容が違うのかが分かっていただけるかと思います。
そしてカイロプラクティックとは免許であり、その中にはスポーツに特化した、筋肉骨格系の治療に特化したそんな分野も存在するのです。
今後のアメリカだけではなく日本にも必要な分野はこのスポーツカイロプラクティックが行う医療と私は確信しています。
医師(MD)と同様に医学的を行いできるだけ手術、注射を避けて医療費をさげ予後が良いのであれば必要無い人などいないはずなのです。高齢化社会でも同様です。アスリートでなくても手術、注射をできるだけ避けた医学的なアプローチを必要としているはずです。
最後になりますが、スポーツの基本は最強チームから学ぶ事です。
最強アメリカチームの医療を日本が取り入れ東京五輪でトップクラスのスポーツカイロが活躍することができればきっと多くのアスリートが助かり、メダル数にも関係が出るかもしれませんね。
最後になりましたがリオオリンピックにアメリカチームから私のクライアントは3人出場。何と私の人生で初のメダリストが誕生しました。
最後になりましたがリオオリンピックにアメリカチームから私のクライアントは3人出場。何と私の人生で初のメダリストが誕生しました。
スポーツカイロプラクティック業界だけではなく、私自身もとても思い入れのあるオリンピックだったのです。
0 comments:
コメントを投稿