NHKクローズアップ現代 ”肩こり解消”で思わぬ被害!?を見て。
クローズアップ現代で『肩こり解消で思わぬ被害』の特集があったこともあり、様々な意見が飛び交っているようです。
日本の鍼灸、柔整、マッサージ、カイロプラクティックなどなど様々な業種に友人がいるので、それぞれの方のフェイスブック
コメントを興味深く読ませていただきました。
せっかくなので個人的な意見を。。。
今回はアメリカ在住なことも関係し言いたい放題なのでご了承ください。
まず日本に
Q 有資格、無資格を問わずなぜその様な事故を起こす様な医療職種が存在するのか?
A 国民に必要とされているからです。
事故が注目されてばかりでしたが、そもそも需要と供給であり、国民に必要とされ成り立っているのです。
これが全てなくなり、病院以外で治療が受けられなくなればどれだけの人が困るか、医療費も一気にパンクですね。
そして何よりも腰痛や肩こりで病院『整形外科』を受診した際にどの様な治療を受けることになるかは実際に受けた方の
ご意見を参考にしてください。
アメリカでは『整形外科医』は大変尊敬されるスペシャリストで手術の専門(外科の字の通りですが)、私たちが
治療できない、手術適応の症状を專門に治療を行う医師です。
しかし、一般的に腰痛などで手術を必要とする症状は全体の数%のみ。
しかも詳細は避けますが手術後の予後が良いかというと
そうでも無いとのデーターも沢山あります。
では一般的な手術が必要ない、95%以上の腰痛、肩こり、首の痛みなどに対してはどの様な治療が必要なのか?
1、治療の前に病態を把握する医学的な診断が必要です。
2、生活習慣などの症状を起こした原因を知ること。
3、機能運動性を回復させるための手による治療、リハビリ。
が必要なことです。
これを現在の日本の医療システムにおいて行う医療機関が無いために、枝葉の治療を求めて民家療法に患者様が集まることが
これらの事件を引き起こす根本的な原因と私は考えています。
今回の特集は事故、被害に焦点を当てて報道されましたが、医療機関で事故、被害は残念ながら避けては通れない道です。
アメリカでは医師は患者様と話をする前に数億単位で保障される医師のための『医療過誤保険』に入ります。
どれだけ医療の訴訟が多いかが分かっていただけるかと思います。
もちろん私も入っていますよ。
学校の授業中にも冗談ですが『医療過誤の保険無しで、患者に指一本触れないこと』などと習いました。
さて日本も同様で、薬の副作用、手術後の後遺症、誤診など様々な医療過誤問題が存在します。
医療の訴訟もアメリカほどではありませんが、沢山起こっています。
市販の薬ですら副作用があるので、処方箋を必要とする薬での副作用を語る必要もないかと思います。
しかし、日本の大きな問題はここにあって、そもそも医療行為でない民間の人たちが行えば
『医療でないのでただの傷害』になってしまうのです。
医師が行う『医療ミス』などとは大きな違いがあります。
そしてあまり話したくはありませんが、国家資格が存在する、専門医として認められている
アメリカのカイロプラクティックでも残念ながら事故は起こります。
レントゲンに写った問題点を見逃して誤診することもあるでしょう。
ただ、訴訟の際に重要視されるポイントは医師として全力で、的確な判断を現場で行ったのかどうかが大切なのです。
番組では『首への回旋を加えた治療?行為』が指摘されていましたが、正しく行えば非常に効果的な治療法です。
頭を打った後などに起こる脳の外傷である『脳震盪』の後ですら安全に行えば効果的だと医師のガイドラインにも書かれています。それもカイロプラクティックのガイドラインではなく医師会のガイドラインです。
そんな安全な方法でも素人が真似をすればプロレスごっこになってしまうことは間違いありませんし、簡単に事故につながるはずです。
事前のレントゲン、理学検査を怠れば脊髄損傷くらいは簡単に起こることが想像できます。
あまり考えたくありませんが、今回の様な事故がアメリカで専門医が行って起こったのであればどうなるのか考えてみましょう。
まず治療行為の前に正確に診断ができていたのかが問題になるでしょう。
今回の様に、脊髄損傷であれば施術直後に症状が発症したのかは因果関係を示す大切な情報になるはずです。
その日の夜や次の日に症状が発症したのであれば因果関係は薄いかもしれません。 この辺りは專門の整形外科医師、神経科の医師、カイロ医師などを集めて様々な角度から脊髄損傷がどの様なメカニズムで起こったのか、どの位の期間問題があったのかなどが論議されるはずです。
年配の方が徐々に症状の悪化を訴えていたとなれば因果関係は難しいかもしれません。
今回のお話によると、術者は事前に60歳近くの患者様でシビレがあるにも関わらず首のレントゲンすらを撮っていないので、
アメリカでは残念ながら医師に勝ち目は少ないかもしれません。高額な支払い能力を持つ保険に入っていることを祈りましょう。
手にシビレを持つ年齢50歳以上の患者様のレントゲンを見ずに頚椎の矯正を行うのはアメリカ、カイロドクターとしては無しです。
なので番組で整形外科医が憤慨するのは最もな事です。
しかしこれらの現実を踏まえても私は言わなければいけない事があります。
機能運動性を治す手技治療は日本の将来に絶対必要な治療法です。
正しく行えば大変効果的で、筋肉、骨格系の構造的な症状に対して世界で最も優れた
治療法のひとつです。
現在アメリカのオリンピック施設で医療主任としてスポーツカイロ医師が取り仕切り医療を行っています。
理由は簡単、トップのアスリートができるだけ手術、薬、注射を避けて、MRI,レントゲンを最小限に抑え
医療費を安く結果を出す医療を行うからです。
そして繰り返しますが、世界で最も効果のある治療法なのです。
現在の医療費問題を抱える日本にこそ必要な医療なのです。
アメリカで最も優れたアスリートを治療する医師たちがスポーツカイロというだけで十分ですが、
こんな医療が日本で受けられないという現実があってはいけないのです。
よく考えてみてください。
30年続く腰痛が薬で治りますか?
注射で治りますか?
長期的な改善は難しいことは誰もが知っています。
だから国民はそんな事故の恐ろしい話を聞いても民間の
カイロ、整体に通うのです。
藁をもすがる思いで来院されるのです。
手技療法をやっている方は知っていますが、劇的に良くなる人が沢山見えるのです。
これは当然です。腰痛などには最も効果が高いと世界で認められた治療法なのですから。
体の機能運動性を正しく改善し、的確なリハビリ、生活習慣を変えれば人生が変わるほど症状改善ができる
医療が世界にはあります。
それをわかって日本で頑張って伝えている方も沢山見えます。
そんなやる気のある人達と力を合わせ日本の医療を変えたいと思っています。
本物の医療をアメリカから届けて日本の治療業界を世界レベルするのです。